モノゴトが進む時には勢いがいる。あーでもない、こーでもないと思い悩むばかりでは進まない。昨年の暮れに紹介した「東般若への移住」がとんでもない大きなプランとなって、実現しそうな雲行きになってきたのである。庄東ケアトピアが誕生するかもしれない。
発端は富山YMCAフリースクールの加藤愛理子さんである。自分の父親と旦那の両親を看るところを、ものがたり診療所庄東とディサービス「ぽぴー村」のある庄東地区に定めて空いている古民家を買い取ったのである。それだけで終わらず、改築して全国で2例目となるケアラーズカフェを開く。ケアラーとは家族などが無償で介護をする人をいい、そのカフェはそのケアラーを支援するためのもので、悩みを聞いて何とか解決策をみいだそうというもの。ランチも提供し、夜は臨時的に居酒屋にもなる。ケアラーだけでなく、呑ミラーもやって来そうだが、それでもいいという。
更に更にというべきか、それに呼応して、ポピー村の宮崎村長が程近いもうひとつの古民家を求めたのだ。即断即決で仮契約をしてしまった。そこで老人の看取りをするお母さんの家を作るという。
この向こう見ずなふたり、この問題になると飽きることはない。ひとり暮らし御用聞き、移送サービス、ミニショップ、観光案内も・・・・と夢は留まることなく、「最期まで安心して生きられる庄東むらづくりプロジェクト」ができあがり、その連絡会議がスタートした。
その連絡会に29歳、30歳の若者が何と4人も参加してきた。フリースクール出身の大工、風来坊、高岡でNPOを展開するもの、それぞれが夢を語りだしたのである。
どうもそこに東京大学の臨床倫理のプロジェクトも加わってきそうな感じで、全国区の注目地域になりそうなのである。この成り行き、ぜひ注目して見守ってほしい。(K)