人生の最終章を、あたたかい家族のような病院で。

人生の最終章を、
あたたかい家族のような病院で。

 

「ナラティブ」とは、日本語で「ものがたり」という意味です。

高齢の患者さんたちにも、今まで生きてきたその人だけの「ものがたり」があります。
患者さん一人ひとりが持つ、かけがえのない「ものがたり」を大切にし、それを中心に医療を組み立てていくのが、私たち「ナラティブホーム」です。

 

寝たきりでコミュニケーションのとれない患者さんを目の前にしたとき、「こんな状態で生きる意味があるのだろうか」と自問する人もいます。
しかし、私たちは、そうは考えません。
何も言わない患者さんがただ目の前に存在しているという事実こそが大切。
私たちに何を問いかけているのか、患者さんの声に耳を澄ますべきなのです。

 

患者さんの急逝、そこで医療が終わりになるわけではありません。
患者さんの最後の生がどのようなものであったのかを、医師が告別式のときに参列者に語ってもよいのではないか、と考えます。
最後の生に参与し、ご家族とともに語らう時、「ひとつのものがたり」が完成するのではないでしょうか。

 

「ものがたり」の医療を進めていくには、医療側と患者側、そして地域の理解と協力が不可欠です。
家庭のような病院の運営を実現するために、私たちは「ものがたり診療所」として新たな第一歩を踏み出します。

ものがたり診療所所長 佐藤 伸彦

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