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「ものがたり在宅塾」開講

 砺波市庄東地区での「ものがたり在宅塾」は、今年で3年目となります。ものがたり診療所庄東の開設がきっかけになったのですが、在宅とは何か?を初歩から学んでいこうというものでした。昨年の参加者は平均で60人を超えています。

 典型的な過疎と超高齢化が進んだ地域ですが、とても地域のつながりが強く、これを生かしながら、何とか自分たちの力で「この町で、この村で、最期まで暮らしていく」ことを目標に掲げました。学習からどう運動へとつなげていくのかが、今年の課題です。

 もちろんこの地域以外からの参加も大歓迎で、マンションで最期は嫌だからと空き家を買い求めて移り住む方も出ています。そこでは誰もがちょっと立ち寄れるカフェがオープンします。どんな展開となるのかとても楽しみです。

 なお、 今回の日程、テーマ、講師名はこのホームページに掲載されています。ぜひ参加ください。
 


あいそんない

 「じいちゃん、あいそんなかろ?」「いつも畑しておられっが見とったから、あいそんないちゃ」。
7月6日特定健診を巡回診療として、砺波市栴檀山農村改善センターで行った。そこで交わされた会話である。このじいちゃんは最近連れ合いを亡くしている。「あいそんない」とは「さびしい」「ものたりない」という富山弁。そばで聞くわれわれにも、そのわびしさが伝わってくる。全員が顔見知りで、保険証を忘れたと聞けば、世話役が車で自宅まで取りにいってくれる。それでも受診者は昨年より少ない。亡くなったり、衰弱が一段と進み、来られなくなっているのだ。148世帯490人の村が、10年後どうなっているかは簡単に想像できる。富山市に代表される街中居住を推進するコンパクトシティ構想は、こんな集落の衰退に一層拍車をかけることは間違いない。
 富山から車で20分、新緑の山あいを縫っての早朝ドライブだが実に気持ちがいい。宮崎駿の映画に出でくるような風景である。山すそに小さな畑があり、立ち葵がウエルカムといって立っているような気分だ。
 ここでの楽しみは仕事を終えてから、「清水そばそば峠」に立ち寄ること。午前11時から午後2時までの営業で、おばちゃんたちが自らそばを打っている。限定の「十割そば」(1000円)もうまいが、「雉そば」(700円)が気に入っている。雉肉のはいっただし汁が何ともいい。蕎麦湯でゆっくり味わうのが至福の時となる。
 ところで、都会に住むわが団塊世代は、この年齢で東京に住むのはきついとこぼしているが、セカンドハウスとして10年限定で賃貸し、晩年を別荘田舎暮らしですごすのも悪くはないと思っている。交流人口で少しでもこうした限界集落が生き延びてくれたら、いいのだが。(K)

 


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